正統派鏡開き

  鏡餅を割るなら手で、という話は聞いていたので、鏡開きのシーンで引用することにしました。実際に見たことはないですが、二つに割るくらいなら何とかなるだろう、といった安易な設定でございます。

 「切る」ではなく、「開く」とすることについては、「食育まめ知識【303】の通りです。



一月の巻 おまけ」~ジレンマとその先 より

 「皆さんおそろいでしょうかね。では乾杯に先だって、鏡開きと参りましょう。元来、包丁は入れず、割るものなんだそうですが、どなたかやってみたい方...」
 南実と目が合ったが、まんまと逃げられてしまった。男性諸氏も腰が引けている。と、再び名乗り出るは弥生のお嬢さんである。
 「え? 大丈夫?」
 「行きますよ。ハッ!」
 さすがはベース弾き。腕っ節は強かった。一番下の大きい円盤餅を難なく真っ二つに割ると、「お粗末様でした」。今日は何かと喝采を浴びる弥生。その脇ではすっかり恐れをなしている女性が佇む。
 「この娘を敵に回すと怖いことになりそう... でも、負けないワ。」

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