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zoom RSS テーマ「荒川」のブログ記事

みんなの「荒川」ブログ


荒川を越えるライナー

2008/11/06 22:17
 京成スカイライナーも荒川越えをしますが、ここでのライナーはズバリ「日暮里・舎人ライナー」です。待望の開業日、小説文中ではちょっとしたデートシーンで引用させてもらいました。こういうシチュエーション、実際にあってもおかしくなさそうですが、どうでしょうね?



ふたたび、三月の巻 おまけ」〜時は満開 より

 混雑極まる開業初日の日暮里駅。二人はこれから川を越える旅に出る。

<中略>

 あいにく先頭席は確保できなかったが、ある程度並んだ甲斐あって、進行方向二人掛け席をゲットすることはできた。隣には愛しの女性。どう言葉を発するか、その勝手がわからないだけなのである。
 想い出の地、熊野前、足立小台と続く。荒川が見えてきた。本線本日のハイライトである。
 「オイラ、いや僕、姉、いや小梅さんのことが...」
 「フフ、そう来ると思った。でもそのセリフ、今はとっといた方がいいよ。」
 「エ?」
 「入学したら、気持ち変わるかも知れないし」
 「姉御ぉ...」
 西新井橋から小梅がスケッチした首都高速。その上を越えるんだから結構な高さである。右手遠くにはその西新井橋。荒川ビューが広がる。だが、六月の目には入らない。気分はすっかり川流れ〜。


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▼開業初日の日暮里駅はこんな感じ。デートどこじゃない?

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→参考:日暮里・舎人ライナー乗車レポート「人と里を結ぶ新交通
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地図+QRコード

2008/10/05 19:30
 例えばグリーンマップ上に付したアイコンについて、より詳しい情報を知りたい時、どういう仕掛けがあると効果的か? すでにどこかに実例があると思われますが、一つの解はそのアイコンの近くにQRコードを付けること、だろうと思います。ただし、QRコードばかりになってしまうとゴチャゴチャになり、QRの本分である"Quick Response"が損なわれてしまうおそれがあるので、目ぼしいスポット数箇所程度あれば、ってとこでしょうね。

 某ファストフード店のトレイ紙にQRコード付きの商品メニューが掲載されたことがありました。必要な情報は客から取りに行く、店側はそのためのアクセスを提供する...PUSH型ではなくPULL型のこうした情報提供は、地域・流域においても有効と思われます。

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ふたたび、三月の巻 おまけ」〜色とりどり より

 「地域との関わりに気付く、関わりを築く、その一助になれば、というのが今回の趣旨でございました。この『気付く』と『築く』は、環境教育などで使われる言い回しですが、環境に限ったことではありません。お一人お一人が日常生活の中で認識してもらうだけでいい、もしかするといいことあるかも、ってそんなキーワードだと思います。で、当センターとしてもですね、その『築く』のために、皆さんに描いていただいたマップをとにかくまとめてみようと思ってます。せっかくなのでオレンジとグリーン共通のチェックポイントには、QRコードを付けて、何らかの情報を入手できるように、あとはですね...」
 ホワイトボードに走り書きしながら、現役教諭のような仕切りを見せる。これといったプレゼンツールはないものの、聴衆は釘付け。
 「白地図も各種そろえてダウンロードできるようにしますけど、環境情報センターらしい仕掛けをちょっと」
 これには、櫻も千歳もビックリ。
 「投稿型共同制作マップ?!」
 文花は再びボードにサラサラ。
 「覚えやすいように、ITグリーンマップとしておきましょう。インターネットをお使いの方はぜひこちらで今日の続きなどを。」




 ちなみに、国土交通省が荒川の流域情報をIT志向で提供しようとすると、以下のように「現場密着式」になります。その場にいれば情報が得られるという仕掛けなので、自宅や出先などからピピッという訳に行かないのが、何とも... 多様かつ多彩なのもITの一側面ですが、その本質をよくわかっていないと、こうしたハード志向になってしまうんでしょうね。

▼電柱にQRコードが付されているのは便利なようだが、実際に氾濫した時にはおそらく役に立たないであろう「浸水想定深」情報(→詳細参考情報

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▼「ユビキタス コミュニケーター」を手に河川敷へ、ICタグにかざせば、関連情報が。「自律移動支援」が主旨なので、必ずしも健常者向きではないのかも知れないが、どっちにしろその機械(専用端末)を借りる手間がまずかかる。ユビキタスというのは、「いつでもどこでも」が本旨のはずだが...(→詳細

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流体の躍動

2008/09/17 17:22
 水際の怖さと面白さは表裏一体。行き交う船が立てる引き波は、その好例と言えるでしょう。

 小説文中と同じ、3月2日の13時過ぎ。今までに見たことのない、大きくてゆっくりしたうねりが起こりました。連続写真とか動画とかであれば、迫力も伝わるんでしょうけど、作者のはごく普通のデジカメで撮った数枚だけ。その中で一枚を選ぶとしたら、これでしょうね。

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 当地での荒川の川幅は決して狭くないのですが、うねりが覆うと、何だか小さな川に見えてしまいます。とにかく川と言えば流れであり、その流れを作るものだけに「流体」という表現はピッタリ来ます。その躍動感は春の息吹と相まって、より強く感じられるのでした。(波が到達した後、どうなったかはご想像にお任せします。)(^^;



ふたたび、三月の巻」〜春ラララ より

 ・・・
(初音)「十四℃? うへぇ」
(小梅)「って平年並み?」
(初音)「並みじゃ済まないっしょ」
 すると、今度は熱を冷ますように、波が漂ってくる。その川下からの巡視船は、引き波を立てないように徐行していたのだが、波は波。ゆっくり大きくうねりが起こり、春の光を反射させながら水際に到達する。連続するうねりは、滑らかな曲線の集合体。流体と言ってもいいだろう。その躍動感に胸打たれ、一団はしばし手を止めて見送っている。消波する仕掛けがもしできてしまっていたら、自然が織り成すこうしたアートも鑑賞し得なくなるところ。
(櫻)「大波、小波...」
(南実)「私は南実」
(櫻)「いいねぇ、小松っぁん、その調子」
 ・・・
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2007年5月から2008年1月にかけての月例調査まとめ

2008/07/02 22:55
 小説上では「仮想干潟」としていますが、リアリティを伴わせるためには、実地調査が欠かせません。これまで小説の進行に合わせて、その月例調査で出てくる漂着ゴミ(実物等)を紹介してきましたが、いかがでしょう? まぁ見ての通りでございます。

*参考→これまでの「漂着ゴミ」(漂着物)の記事一覧

 記事や小説文中の通り、実際に品目ごとの件数(実数またはそれに近い数字)を調べてきた訳ですが、必然的に集計表というものも実在することになります。(一応、各月の巻で出てくる数字をきちんと追いかけると、合計数も一致するようになっています。)

 「一月の巻 おまけ」〜アプローチ、ソリューション の中では、その9回分の結果を発表するシーン(下記)が晴れて出てまいります。今回で101件目の記事ということもありますので、記念にその集計表を"real version"でご紹介することにしました。

 これが荒川下流某所での現実なのです。(お手数ですが、PDFファイルにてご参照ください。)



...プロジェクタ操作は千歳に任せ、早速これまでの経緯と集計結果の話に移る。

 「十月の一斉クリーンアップの時は、クイズ形式で発表したりしましたが、今回はそのままズバリご紹介します。五月から先だっての一月の回まで九回分、あくまで定点調査としての集計です。次点、生活雑貨で91、一例はここに映っている通りです。ワースト十位:配管被覆98、九位:紙パックが100ちょうど...」 配付資料の方には、集計表の抜粋を入れ込んであるが、プロジェクタで映し出す分は、品目ごとに一枚一枚という設定。カウントダウン式にスライドショーが展開され、収集数と写真が大きく投影されていくという仕掛けである。八位:飲料缶/127、七位:袋類/143、六位:タバコの吸殻/146、ここまで順当な感じか。

 「さて、ここからは数が増えてまいります。二百台はなく一気に三百台に突入です。五位は、発泡スチロール破片、といってもある程度の大きさのものを数えました。329です。粉々になってしまったものも勿論あります。メンバーの中には粉雪だぁとか言って、はしゃぐのもいますが、とんでもございません。そのままにはしておけないので、できるだけ回収するようにはしています。さすがに数えてはいませんけど。」 櫻のペースになってきて、会場の反応も上向いてきた。四位:フタ・キャップ/368、三位:飲料用プラボトル(ペットボトル)/438、と数が増すのに応じて、今度はどよめきが起こる。待ってましたとばかりに、発表者は畳み掛ける。

 「ワーストの二位と一位は、正直申し上げて区別がしにくいところなんですが、形状がハッキリしているものは包装・容器とし、それ以外は破片として数えました。お菓子の個別包装、小さい袋については途中から分けましたが、それも足すと全部で1200くらいになります。ちなみに二位は破片の方で534、堂々の一位は包装・容器で569。小型袋は78です。あと、カップめんの容器、食品トレイも別カウントでしたね。とにかくこの手のプラスチック、発泡スチレン関係なんです、特に多いのは。漂流・漂着しやすい、だから拾いやすい、という点ではまだいいと言えますが、それにしても、でしょ?」
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荒川土手と七草

2008/06/30 22:18
 春の七草の名前は言えても、その実物、ましてや自生した中から識別するのは至難。長年の経験と勘がないと難しいでしょうね。

 荒川の土手では、ナズナ、ハハコグサ(ゴギョウ)、ハコベはポピュラーなようです。セリは足立区の本木界隈では名産品だったそうですし、スズナはカブ、スズシロはダイコンのそれぞれ異名ですから、流域の農家から調達することも可能でしょう。残るはホトケノザ(またの名をコオニタビラコ)です。4〜5月に紅色の花をつけるホトケノザ(同名)という植物があるそうで、それは荒川沿いも含め、広く見られるものの、肝心の七草の方については... (詳細不明です)(v_v)

 小説設定と同じ1月6日、土手をしかと観察してみたら、冬場であってもいろいろな草が生えていることがわかり、ついつい道草状態に。(道草を食うとは言うものの、その場で本当に食してしまってはシャレになりませんから、見るだけです。) 名前がわかれば、植生調査になる訳ですが、作者的にはゴミを調べるので精一杯なのでした。(^^;

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 今はこのように便利なセットも売られています。土手で調達できれば安上がりですが、はてさて...(探す手間や食あたりになるリスクを考えれば安い?) →参考情報:調理例「荒川で野草を見つけて七草がゆに

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一月の巻」〜CとSのR より

...干潟詣でに行くつもりではあったが、途中で「道草」状態。
 「ナズナ、ゴギョウ、ハコベラ...」
 いずれは喰うことになるのだが、今日のところは同じ道草でも捜索・採集どまり。荒川の河川敷においては限定的ではあるが、先生にかかればこの通り、三種は見つかることになる。そう、明日は七草である。




☆おかげ様を持ちまして、今回の記事で通算100本目となりました。引き続きご笑覧ご高覧いただければ幸いです。(^^)
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西新井橋から荒川と河川敷を望む

2008/03/31 15:17
 荒川河口から約14kmの地点になります。巡視船紀行(1)では、船から見上げた西新井橋を紹介しましたが、今回はその橋上からの眺めなどを少々。(小説では「十月の巻 おまけ」〜グリーンマップはブルーに対応します。)



 実際の川景色

 西新井橋から見た荒川(橋より上流側)はこんな感じです。左にヨシ原、右に首都高速、奥のブリッジは扇大橋と開業前の「日暮里・舎人ライナー」です。眺望は良好なのですが、真下の水際を覗いて見ると、漂着ゴミあり泡々あり... 足元は必ずしも絶景ではなかったりします。

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...人が歩けるような水際はなく、ヨシが覆うばかり。干潟状になっている僅かばかりの砂地には、漂着ゴミが少々と白く濁る泡・泡。これでは現場踏査は難しそうだ。
 中央部にいる三人は、上流側の川景色を鑑賞中。小梅は、予備の白紙をクリップボードに挟むと、フリーハンドでアウトラインをスケッチし始める。
 「左側のあの木の橋桁みたいの何ですか?」
 「あぁ、何て言ってたっけな... あ、お兄さんに聞いてみよう。千歳さーん!」
 浮かない顔で千歳兄がやって来た。受け答えも今ひとつパッとしない。
 「粗朶(そだ)とかって聞いたような。枝を組み合わせて枠を作って、その中にまた廃材とか木切れを入れて。石を入れて沈めると、粗朶沈床(ちんしょう)? 漢字で書かないとわからないかな。」
 「とにかく、ソダなんだそーだ」




 台風増水禍? 漂着ゴミがこんなに

 反対側、下流の方に目を転じると、ヨシとセイタカアワダチソウの群生がブロックするように漂着ゴミが層を成してました。橋の真下も似たような状況でしたが、あまりに凄いことになっていたので、掲載は見合わせます。ご了承の程を。

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 ここまでは割と順調だった四人だが、反対側の歩道から「下見」をした途端、事態は急変する。
 「えっ、マジ?」 櫻は目を疑い、
 「ひ、悲惨だぁ」 小梅は目を見開く。
 男子二人は言葉が出ない。セイタカの黄色い一帯の周りには、大きい物では洗濯機にベッドのマットレス、細かいものに至っては、これまでhigata@他の皆々で集めてきた半年分の総量に匹敵、いやそれ以上のゴミがこれでもかと散らばっている。それも一箇所集中ではなく、いくつかの集積地に分散して漂着(?)しているから凄まじい。




 救急車のサイレンが警鐘に聞こえる

 この日は、「タートルマラソン」開催日でした。ランナーがこのように走り行く中、不意に救急車が入ってきてビックリ。具合を悪くしたランナーの救護に向かったんだとは思いますが、作者には橋の下に散らばるゴミの数々に対して出動しても良さそうな場面、と映りました。サイレンの響きにゴミが発する悲鳴が重なる、そんな図です。

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 今回ばかりは千歳の掛け声に従って、一行は移動を始める。と、サイレンとともに救急車が河川敷道路に入って来た。マラソンランナーで急患が出たことに伴うものだろう。だが、四人にはそのサイレンがゴミから発せられる悲鳴と重なって聞こえて仕方がない。救急車には構うことなく、ランナーは途切れなく走り続ける。もし彼等にゴミの声が届いたとしたら? 足を止めることも有り得るかも知れない。
 ランナーの合間を抜けて、何とか現場近くに辿り着いた四人は、橋脚の下で途轍もないものに遭遇する。
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台風9号後の漂着ゴミ

2008/01/30 20:57
 2007年9月7日未明(AM3〜6時)にかけ、東京都多摩地域〜埼玉県中央部と通り過ぎて行った台風9号。AM5時でなお975hPa。猛威を奮い、大きな爪痕を残したのは多摩川での様子などからご記憶の方も多いでしょう。

 荒川の増水禍もただならぬものがありました。熊谷で7日のAM1時にピークの5.65mを記録した後、その大量の水は時間をかけて下流へ向かい、岩淵水門(北区)では、同日PM8時にピークに。実に5.09mだったそうです。グランドが水没したのは言うまでもありません。おそるおそる翌日8日の朝、様子を見に行ったら、写真のような有様でした。

 この時の記録をもとに書き起こしたのが、九月の巻(おまけ)「気まぐれ?パンケーキ」冒頭の下見のシーンになります。

(参考情報→「台風9号で荒川はどうなった?」/随筆「東京モノローグ」第241話 *NPO小説「漂着モノログ」の事始め紹介つき/「増水時の漂流ゴミ」)

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 「思ってたよりもマシじゃない?」
 「文花さん、それがそうでもないんですよ。ホラ、あっち。」
 「あちゃー」
 干潟面は事も無げだが、その崖上だったり周辺だったり、つまり「上陸ゴミ」が只ならぬ様相を呈しているのである。目立つものでは、大小様々なベニヤ板、灯油容器、給水用のウォーターサーバ、簡易打上げ式花火のセットが入っていたらしき大きな円筒缶、そしてどこかのスーパーの店内用カゴ... 干潟ではこれまでお見かけしなかった珍品のオンパレードである。斜面のヨシ群も上の方から横倒しになっていて、増水時の水位を身を以って示している。そこには拉(ひし)げたビニール傘が挟まっていたり、各種プラ袋が絡まっていたり、よく見ると枯れ枝の束も横たわっていて、そこにはいつもの常連ゴミの姿も。時折、ガサガサと音を立て、存在を誇示してくる。プラスチック系が目立つが、己の軽さに反比例して、その雑音は重く、叫びのようにも聞こえる。一同、沈思黙考の図となるも、それぞれに思いを深めるにはいい機会となった。
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巡視船紀行(3)

2008/01/28 11:06
 九月の巻(おまけ)「巡視船紀行」での設定等紹介、その三(最終回)です。



 連続する鉄道橋

 河口から約12km。荒川上流に向かって、まず東武伊勢崎線、続いてJR常磐線(快速)、つくばエクスプレス、JR常磐線(各停:千代田線乗り入れ)の順で四つの鉄道橋を続けて見ることができます。船ならではの景観です。(写真は、左から常磐快速、TX、常磐各停の三線を写したものです。)



 小説文中では、11:40過ぎの設定。浅草を11:30に出た東武特急「きぬ115号」が北千住を発ち、この鉄橋を通過したのに始まり、常磐線では、特急「フレッシュひたち21号」、つくばエクスプレスは快速列車が、ほぼ同時刻に通ったと仮定して書きました。

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...六月君は、トレインビューに夢中。東武伊勢崎線に続き、つくばエクスプレス・JR常磐・東京メトロ千代田の三線連続の鉄道橋に息を呑んでいる。時刻は十一時四十分頃、東武線を下り特急が通れば、常磐線は下り「フレッシュひたち」、つくばエクスプレスも下り快速列車が並走する。櫻のデジカメを懸命に操るも、この際、どうでもいい。
 「あぁ、オイラ幸せー」
 すっかり感極まっている。タイミングを見計らったかのような演出だが、あくまで偶然である。




 足立小台駅

 船から「日暮里・舎人ライナー」を見ると、こんな感じ。ここの電器店は、ライナー特需が期待できそうですね。駅は「足立小台」になります。

 開業後は、荒川河川敷に最も近い駅(堀切、八広といい勝負?)になると思います。なので当地のオススメは、やはり水際。漂流ゴミにもきっと遭遇できるでしょう。

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 船窓からは、ペットボトル、レジ袋、カップ容器等々、漂流系のゴミが下流に向かって流れていくのが見える。川の流れ加減によるのか、蛇行の角度によるのか、一時的にゴミの放出が増えただけなのか。ここに来て、急に漂流ゴミが目立つようになった。エリアが局地的なのが何とも不可解である。電池切れ覚悟で何枚も撮影を試みては、その都度、目を凝らす。
 再び日暮里・舎人ライナーの下へやって来た。まだ辛うじて残量があったので、今度はしっかり撮影。漂流ゴミと一緒、というのが千歳流である。
 「六さん、ちゃんと撮れた?」
 「あわてて撮ったら、隣の電器屋さんが真ん中になっちゃった」
 「じゃ、また弥生お姉さんに送っとくよ」
 「やったぁ。そんじゃ、櫻さんのカメラで撮った分も一緒にお願いしまーす。」
 江北橋から北へ、船はなお進むも、迎え撃つように漂流ゴミも続く。




 まずは水面清掃

 水面に浮く微細プラスチックゴミなどについては、専用のネットを船に付けて曳航させることで回収・調査することができます。荒川での事例は不明ですが、やると大変なことになる可能性がありますね。他の漂流ゴミでネットがすぐにいっぱいになってしまって、微細ゴミどころではなくなってしまうだろうから、です。(→参考情報:「水面清掃船で荒川ゴミ調査」)

 「ねぇ先輩、この船にニューストンネットくっつけて走ったら、やっぱりいろいろ取れるんでしょうかねぇ?」
 「あれだけ浮いてたらすぐいっぱいになっちゃいそうだけど...」
 もともとはプランクトンや魚卵を採取する用のネットだが、プラスチック系微細ゴミの調査にも使われる。荒川で実践するとどうなるか、興味深いところだが、今左岸(正しくは下流右岸)を漂う品々を見る限り、文花の言う通り、すぐに大漁になってしまうだろう。その後も、水面清掃船がどうのとか研究員らしい会話がしばし交わされる。
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巡視船紀行(2)

2008/01/26 18:41
 九月の巻(おまけ)「巡視船紀行」での設定等紹介、その二です。



 JR総武線鉄橋

 タイミングが良ければ、ちょっとしたトレインビューが楽しめます。小説文中では、11:03東京発(始発は池袋)の成田エクスプレス17号が通過した、という設定です。



...時刻は十一時過ぎ。そろそろ折り返し地点である。

 「では、ここ平井大橋で引き返します。どっかの学者先生が発音すると、白井大橋... いや失敬。今日先生いらっしゃらないから、つい口が。」
 「こらぁ、真面目にやれぇ!」 笑っていた余勢に乗って、長女が野次を飛ばす。憎まれ口ではないことは誰が聞いても明らか。ほのぼのしたワンシーンである。

 「あっ、今度は成田エクスプレスだっ」
 巡視船が総武線鉄橋と並行する位置合いになった時、下りの空港行き特急が音を立てて走り抜けて行った。少年は感無量である。




 ヒヌマイトトンボ

 京成押上線の八広側に生息している絶滅危惧種です。京成線の橋梁を架け替える際には、このトンボに配慮しながら、と謳われていますが、実際はどうだったんでしょうね。(→参考情報

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...櫻は一人で「やしろぉ、しきふねぇ」と悪ノリ中。何かと話題のその先生の新弟子さんも同じようなことを思いついている。
(南実)「先生きっと、ヒヌマって発音できないかも」
 課長の話では、八広付近に生息する絶滅危惧種「ヒヌマイトトンボ」に配慮しながら慎重に、京成押上線の架橋工事は行われたんだそうな。
(文花)「そのトンボの話、先生の著書にも出てたわね。南実ちゃん、覚えてる?」
(南実)「発見されると、どんな大がかりな工事も止めざるを得なくなる、とか」



 隅田水門の外来植物

 水門に向かって左岸にはオオブタクサ、右岸にはアレチウリが目に付きます。いずれも在来の植物を脅かす特定外来植物。これは船からではなく、水門側から荒川を見た構図で撮った写真です。(→参考地図 *隅田水門は堀切駅の近くにあります

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 船は北上を続ける。上流に向かって左側の景色が移ろっていく。鐘ヶ淵を過ぎると、
(櫻)「あら、隅田水門ですって」
(千歳)「水門の両脇、何だか草茫々(ぼうぼう)だねぇ」
(櫻)「自分の名前のとこは... フフ」
(千歳)「草刈り機、先生から借りるかな」
 水門左岸はオオブタクサ、右岸はアレチウリ。いずれも外来植物で、その繁茂ぶりは目を覆うばかり。ここで課長が問題提起を入れる。
 「まぁ、自然てのはどこまで放っておいていいのか、逆にどこまで手を入れたらいいのか、悩ましい限りです。小職はどちらかと言うと放任主義ですが。」
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巡視船紀行(1)

2008/01/24 20:51
 鉄道編が続きましたが、今回からは船舶編になります。九月の巻(おまけ)「巡視船紀行」は、荒川下流を運航する巡視船に乗ったとの想定で書きました。文中に出てくる設定等を3回に分けてご紹介します。



 巡視船「あらかわ号」

 この巡視船に乗るには、荒川下流河川事務所への申込が必要(火〜金限定、団体利用)ですが、時には乗船会を兼ねた催しが開かれるので、そうした機会を見つけて事前申込する方が手っ取り早いでしょう。(→一例
 *小説文中では、あくまで仮想の設定としています。あしからず。


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...その名もズバリ「巡視船で行く荒川下流の旅」、オプショナルツアー企画である。前座がオプションというのも変なら、ツアーの方が本日のメインイベント要素が強いというのもまた妙である。九月十七日は祝日だが月曜日。環境情報センターはもともと月曜定休。千歳も同じく定休日。祝日が月曜の場合、休日が減るのと同じになるので、割を食う訳だが、今回の企画はその変則性が幸いした。予約が可能なのは平日のみ。ただし、臨時貸切となると、月〜金で祝日に当たる日なら可とのこと。これには、河川事務所の課長さんが一役買ってくれた。



 五色桜大橋

 荒川河口から17kmほどのところに、この大橋はあります。首都高速道路(中央環状王子線)の上下線が2階建て(ダブルデッキ式)になっているのが特徴です。(→詳細情報

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 巡視船の概要、下流の概況などに続き、ちょっとした観光案内が入る。苦手な先生が不在の分、徐々に調子が上がってきた石島課長である。
 「この辺一帯は、足立桜堤ですね。で、見えてきたあの橋、高速道路の上下線が二階建てになっているのが特徴です。五色桜大橋と言います。」
 「なんか、桜、桜ってどうなってるの? 名前呼ばれてるみたい」
 「そりゃ、櫻さんあっての荒川ですからねぇ」
 「まぁ、千さんたら」
 何故か課長は乗船名簿をチェックし出して、「今日は櫻さんがいらっしゃいますね」
 「あ、ハイ」
 千歳の隣で手を挙げる女性。本当に名前を呼ばれるとは。...




 引き波禁止

 河口から約14km。西新井橋の上流側両岸(水際)には天然のヨシ原があります。船舶が大波を立てると、その自然地の浸食が進んでしまうため、このような通航標識が掲げられている訳です。(「引き波禁止 ここまで」、つまり西新井橋までは要減速!となります。)

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 扇大橋を過ぎたところで、再び課長がマイクを取る。波が護岸を浸食するのを防ぐための通航ルールと標識についての話になった。この辺りのヨシ原は「自然保護区域」に重なる。ヨシ自体、ある程度の消波効果を持っているものの、船舶が大波を立てて通ると、さすがに効かず、水際が浸食されてしまうことになる。そのため、減速と「引き波禁止」の指定になっているんだとか。
 「橋みたいな記号に赤で斜めに引いてあるのって、そういう意味だったんだぁ」
 「橋の下は通航禁止とかだと思ってたけど、あれって波だったんだね」
 「石島さん、あれじゃ波だってわからない、って意見が...」
 櫻が課長にツッコミを入れている。「あ、いやぁ、そればっかりは...」
 先生不在でもこれじゃ先が思いやられる。
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タイトル 日 時
増水時の漂流ゴミ
増水時の漂流ゴミ  写真は、1999年8月15日の「戦後三番目増水」の時のものです。小説では、当時の記憶をもとに、少々大げさに書いてみました。(その後、9月に入り、台風9号が通過したら、これに匹敵するような増水になりました。そのため、小説では再度、増水時漂着ゴミについて書くことになります。) ...続きを見る

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2007/12/25 22:30
水溶性紙燈籠
水溶性紙燈籠  2006年8月、荒川下流ではちょっとした話題になりました。流した後で回収することになっているものの、時には漂流・漂着することもあるようで... ...続きを見る

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2007/12/02 12:47
荒川駅
荒川駅  京成押上線の八広と四ツ木の間を荒川は流れていきます。荒川の近傍にあったということで、八広駅はかつて荒川駅と称されていました。(1994年に改称) 都内で川の名前がズバリ駅名になっているのは、多摩川(東急)、江戸川(京成)、立会川(京急)、仙川(京王)、矢川(南武線)、秋川(五日市線)の6つ。荒川駅が現存しないのが残念ではありますが、荒川の近くに駅があれば皆、その資格があることになるので、ないならないでいいのかも知れません。 ...続きを見る

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2007/11/29 00:06
湧水は干潟を通り川へ
湧水は干潟を通り川へ  小説文中よりも数日前になりますが、干潟面には実際にこんな流れと紋様が... 崖地から湧き出てきて、干潟を通り、荒川へ注ぐ、「生きた川模型」です。周りに散らかるゴミが興ざめではありますが、その細やかな流れは見る者の心を洗い、静めてくれます。涼やかな気分に浸りつつ、しばし鑑賞。夏のささやかな想い出です。 ...続きを見る

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2007/11/28 23:28
名物マハゼ
名物マハゼ  竿でも釣れますが、網を打っても獲れます。油で揚げればちょっとしたつまみになりますが、お味の程は、はてさて? ボラ、スズキ、テナガエビも荒川下流では立派な食材です。(→参考情報) ...続きを見る

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2007/11/08 10:38
クロベンケイガニ
クロベンケイガニ  ヨシの根元(泥斜面)にはこんな感じでカニの巣穴が見られます。この時は、赤く変色したクロベンケイガニ(遺骸)を偶然見かけました。(合掌) ...続きを見る

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2007/11/02 12:34
NPO小説「漂着モノログ」
NPO小説「漂着モノログ」 →小説サイトはこちらをご覧ください。 (2007年9月4日連載開始/毎週火曜日掲載) ...続きを見る

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2007/09/24 00:01

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